鼻から入れる内視鏡をご存知でしょうか。最近マスコミなどでよく報じられております。
当院も平成16年度より導入しました。オリンパス製経鼻内視鏡の外径はなんと4.9mm!
従来の内視鏡が1cm弱ですから、ほぼ半分(断面積では1/4)です。ほぼスパゲッティの太さです。
なぜ胃カメラは苦しいのでしょう。下の図のように、オエッとした反射(嘔吐反射)はカメラが舌の奥や喉に触れることによって生じます。鼻から入れると舌や喉に触れることなく食道に挿入できるのです。
経鼻内視鏡のそのほかの利点
  • 口から入れないのでしゃべることができます。画面を見ながら医師と会話しながら検査を受けることができます。
  • 喉に麻酔をしないので、検査後の喉のしびれがなくすぐに飲食もできます。
  • 鼻にわずかに麻酔をスプレーするだけですので、麻酔薬が少なくてすみます。
  • 細いカメラですが従来のカメラと同様、ピロリ菌検査や生検(粘膜を採取して詳しい検査をすること)もできます。

経鼻内視鏡の欠点
  • 鼻腔の細い人や変形している人は挿入時に痛みがでたり検査が行えない場合があります。
  • ごくまれにわずかに鼻出血があります
胃カメラは胃がんを見つけるためになくてはならない検査です。定期的に行えばたとえがんが生じても内視鏡的切除などごく簡単な手術で完治できます。
苦しいからカメラはいやだとカメラを受けないでおられる方、ぜひとも経鼻内視鏡検査をおすすめします。